紀元前3000年頃 古代文明発祥の地エジプトでは、香りは主に神への捧げものとして用いられていました。薫香は悪魔祓いや病気を治療したりする時に使われました。又、香りを楽しむだけでなく、照り付ける太陽による乾燥から皮膚を守るためにも香油を大量に使いました。
ミイラ作り ミイラの語源は「ミルラ」(没薬)とも言われています。死体にミルラや肉桂などの香料を詰め、シダーウッドなどの芳香物質に浸した包帯を体に巻きました。古書に「ラーの神の裁きの前に香料を持って香浄された肉体をここに納め奉る」とあります。芳香物質はただ殺菌・防腐のためだけでなく、神の前に出るために、清らかな香りをつけるという意味があったと考えられます。
ツタンカーメンの墓 1922年ツタンカーメンの墓が開けられました。その時に香りや軟膏の瓶が50個ほど発見されました。中の軟膏は凝固していましたが、フランキンセンス(乳香)やカンショウ(甘松)が含まれていたそうです。
クレオパトラは香りの力を実にうまく利用していたようです。彼女はバラの花が好きで、室内に46cmもバラの花びらを敷き詰めていました。そして、動物性の香料麝香(ムスク)、霊猫香(シベット)もお気に入りだったようです。動物性香料はセクシーで後々まで残る香りです。
紀元前1500~紀元前1000年頃のイスラエルは旧約聖書の舞台です。数々の香りのエピソードが綴られています。神と人をつなげる役割が香りにあったようです。
モーゼがイスラエルの民を率いてエジプトを脱出するとき(紀元前1450年頃)『出エジプト記30章』に「主はまたモーゼに言われた。あなたは最も良い香料を取りなさい。すなわち液状の没薬500シケル、香ばしい肉桂を半分の250シケル、ニオイショウブ250シケル、桂枝500シケル、オリーブの油を1ヒン取りなさい。これを聖なる油を造る技に従い、混ぜ合わせて匂い油を造らなくてはならない。これは聖なる注ぎ油である・・・。」と聖なる香りの作り方が記されています。
キリスト誕生
新約聖書のマタイの福音書2章に、当方の三使者が「母マリアのそばにいる幼子にひれ伏し、黄金(偉大な商人のシンボル)とフランキンセンス(偉大な予言者のシンボル)ミルラ(偉大な医者のシンボル)などの貢ぎ物を捧げた」とあります。その時、キリストはフランキンセンスを選んだと言われています。
古代ギリシャ(紀元前900年~紀元前400年)
文化・芸術の盛んだった時代の中、人々は「純粋な香りには人の力は及ばない」と考えていました。ギリシャ神話に登場する神々は香りの雲に乗って地上に舞い降り、芳しいローブをまとっていたと言われています。ギリシャ人は死後美しい香りが満ちあふれる極楽に行くことを信じていました。
高価な香りについての科学的な研究は紀元前400年頃から行われています。アリストテレスの弟子テオフラストス(B.C.370~B.C.285年ごろ)が『植物史』を著しています。彼はアラビアの香料について研究するために使者をイエメンやオーマンに派遣しています。そして、フランキンセンスやミルラの生育・栽培について記述しています。
医学の父、ヒポクラテスは「健康は芳香風呂に入り、香油マッサージを毎日行うことである」と言っています。
又、芳香原料を伝染病の予防として焚くことを試みていました。
古代ローマ デオスコリデス 薬草医学の論文
死後1000年にわたり、西洋医学の基本的な参考書になりました。現在の薬草の知識もこの論文に由来しています。
香り好きのネロ皇帝
妻ポッペアが亡くなったときに、アラビアにある1年分のフランキンセンス(乳香)を焚いて魂を慰め、別れを惜しみました。
ソロモン王時代 ユダヤにおいて、女性は王様に会うためには1年の「お清め」が必要でした。前半の6ヶ月はミルラの香油を。後半の6ヶ月は他の何種類かの香油を用いていました。
12世紀、ドイツのベネディクン派の尼僧ヒルデガルトがラベンダー水を発明したと言われています。その後イギリスやフランスでも作られ、特に1370年、シャルル5世は庭にラベンダーを植え、自らラベンダー水を作ったといいます。現在ではイギリスの香りの代表として、優雅で品のある香水として売られています。
14世紀 ハンガリーウォーター(若返りの水 ローズマリーが主体といわれている)ハンガリー王妃(70歳)の痛風と若返りの妙薬としてしられており、その効果は隣のポーランドの国王に求婚されるほどでした。1370年にはエリザベス女王にも捧げられています。
17世紀イギリスでペストが大流行しました。そんな中、香水を作る工場で働く人々はペストにかかりづらかったと言われています。
ドイツのカルペッパーは「香水は複合した薬物である。心に影響を及ぼし、あらゆる悪臭を取り除き、私たちを取り巻く空気中の感染源を除去する」と言っています。
18世紀マリーアントワネットはジャスミン・ローズ・バイオレットなどのフローラル系の香りを好みました。
ルイ14世はマージョラムで部屋を香らせ、衣類はクローブ・ナツメ・アロエ・ジャスミン・オレンジくウォーターで洗わせたそうです。新しい香水を毎日自分のために作らせたそうです。
第二次世界大戦時は、ほとんどの薬が化学薬品を用いていましたが、薬の製造がままならい時に、戦士の救急キットの中に、手当用にティーツリーの精油が入っていたとも言われています。
アロマセラピーという言葉はなんと1920年に生まれています。フランスの科学者ルネ・モーリス・ガットフォセが研究中に片手に火傷を負い、とっさに近くにあったラベンダーの精油にその手を浸けました。すると跡形も残らずびっくりする速さで治っていきました。そこでガットフォセは精油について研究を始め「アロマセラピー(芳香療法)」という言葉を作ったのです。その後も様々な論文を発表しました。
フランスの医学博士ジャン・バルネは大戦中に精油を戦傷の治療のために広く用いました。そして、アロマセラピーが大きな可能性を秘めた治療法であることを知り、様々な症状に精油を用いてその結果を論文で発表しています。彼は1964年に『芳香療法』という本も出版しています。
精油(エッセンシャルオイル)とは、植物に含まれる天然の香り成分を濃縮した物です。花、葉、茎、種、根、樹皮などから抽出され、美しい力強い香りを放ちます。
アロマの歴史でもご紹介したように、植物の香りは古代より様々な文化の中で用いられてきました。その魅力的な香りには、気分を明るくしたり、落ち着かせたりといった作用があり、さらに、香りだけにとどまらない様々な効果があることもわかってきています。セルフケアへの関心が高まり、伝統的な健康法が見直される時流もあって、精油の働きは再評価されつつあります。
当店で扱う精油は、原料と産地にこだわり厳しい検査の数々をくぐり抜けた飲用可能な高品質のアメリカ・ドテラ社のものです。
ドテラは、「純粋な天然のエッセンシャルオイルを通して、世界中の人々の健康に貢献したい」という願いのもと、設立された会社です。ラテン語もとにした社名「doTERRA」には「地球(TERRA)からの贈り物」という意味が込められています。
ドテラの製品を通して、皆さまが健康で豊かな毎日を過ごせること。そして、その喜びを周りの方々と分かちあってくださること。そんな願いが込めらている精油です。
■厳格な品質管理
ドテラの精油は「低温水蒸気蒸留法」で抽出されています。
柑橘系オイルは温度管理に気を配った「低温圧搾法(コールドプレス)」で果皮から成分を搾りだします。ごく一部のオイルを除き、アルコールなどの溶剤は使いません。
ドテラではすべての製品にCPTGという独自の品質基準を設けることで、安定して高品質な製品をお届けしています。この基準をクリアするためには原材料の質が非常に重要です。産地や品種、部位を選び抜き、最適なタイミングで収穫することで、有用性の高い濃度で抽出しています。そして、原材料と同じく大切なのが品質管理です。すべての製品で生産ロットごとCTPG品質基準に基づいた検査をしています。
増量剤などの添加物や農薬などの残留物、不純物が含まれていないか、適切な量の有用成分が含まれているかどうかなどを厳しくチェックし、高品質の製品を安定して生産できるように努めているのです。
瓶の底に刻まれている番号で、いつどこで生産されたか品質確認できます。
アロマオイルとエッセンシャルオイルの違い
アロマという言葉の方が一般的には親しみやすくわかりやすいと思い、
私は「アロマ」という言葉も使いますが・・・・
こだわって書きますとこの二つは違いがあります。
アロマセラピーに使えるものがエッセンシャルオイル(100%天然素材)
使えないものがアロマオイルです。
(100%天然素材ではない。合成香料だったり、精油をアルコールや溶剤などで希釈している。)
アロマセラピーに使うものは、様々な方法で体内に吸収することが目的ですので、
天然素材100%の信頼がおける物でないといけません。
ドテラの精油(エッセンシャル)はほとんどが飲用可能です。これほど信頼がおける精油はないでしょう。
瓶には「お召し上がり方」という言葉が書かれています。